みなさんこんにちは。1年生のMです。
最高気温が氷点下の寒い冬を超え、ピッツバーグも連日最高気温が15度を超えるようになってきました。道端の雪がようやく無くなり、コロナのワクチン接種率が高まるにつれ(3/19時点でPA州のワクチン接種率は24%となりました)、街にいる人の人数がだいぶ増えています。
学校はというと、Mini3(Spring semester の前半)が終わり1週間のSpring breakを経て、最後のタームが始まりました。少しずつ対面授業の割合も増えてきていて、人によっては半分は対面授業という同級生もいるようです。
さて、本日のブログですが、ここまで真面目なトピックを続けて扱いましたので、主に授業以外の活動について記載しようと思います。
Bill Hwang and Archegos Capital
先週末から株式市場を賑わせているArchegos Capital、日本でも某N証券の損失のニュースが大々的に報じられているのではないでしょうか?TepperではWSJとNew York Times が学校のメールアカウントを利用して無料で購読できるため、暇な時間に気になったニュースを流し読みすることが日課になっているのですが、こちらのニュースでも欧州のC社とN社の二社が大きく取り上げられています。
さて、なぜこのトピックを取り上げたかと言うと、なんとArchegos Capitalの創業者兼CEOのBill Hwang、なんとTepperの卒業生なのです。普段は授業の課題の期日やワクチンの接種場所等、特徴の無いやり取りがメインの同級生のチャットグループも、その日はこの話題で一定の盛り上がりを見せました。私はAlpha Clubというアセマネ系のクラブで学生ファンドの運営メンバーとして活動していることもあり、そちらの方では頻繁にチャットがマーケットに関連する話題で盛り上がりますが、1月下旬のGameStop騒動しかり、こういう大きなイベントが起こるとそのようなクラブに入っていない人でも積極的に話題に参加していて、やはり日本との個人投資家層の裾野の広さの違いを感じるところです。特にMBAの学生の感度が高いからなのかもしれませんが、例えばGameStopの騒動が起こった際は、GFAという金融のクラブが主導して教授を呼んでTakeawayについてのディスカッションセッションが設けられ、私の記憶が正しければ約70名の学生が参加していました。現在2学年で350人弱の学生数を考えると、かなりの参加率ではないでしょうか。
例えば今回のケースに関しては、N社が損失を公表した月曜日より前の週末には、既に数社の投資銀行は損切りを成立させていたようで、この辺に対する考え方を次回の学生ファンドの運営ミーティングでの際に話してみたいなと思っているところです。
ちなみにこの私がボードメンバーとして所属しているAlpha Clubですが、昨年は学外のCase Competitionに出ることが主たる活動だったのですが、今年からファンドの運営に関わるようになり、少しずつMBAっぽさが出てきたなと感じています。学生運営ファンドは教育的目的もあり、たとえばポートフォリオの入れ替えのために新たに購入する銘柄を決めるため、教授や卒業生を審査員として学内コンペを開催する、というプロセスを導入しています。教授も授業終わりの質問タイムにお願いしたところ快くOKしてくれて、学生同士のみならず、Tepper全体としてのinclusiveなカルチャーを感じました。
旅行
英語を話すことが嫌いで、留学に来る以前は海外旅行に1度しか行ったことのなかった私ですが、アメリカに来てよく旅行をするようになりました。英語力の向上のおかげで旅行にオープンになったと言いたいところですが、実際は約5年住んでいた東京とピッツバーグの都会度合いの違いに辟易し、現実逃避している可能性は否定できません(決してピッツバーグが留学先としてお勧め出来ないという意味ではありません)。さてここでは、私が経験した旅行先について私の個人的感想のみを述べていこうと思います(おススメ度は★~★★★で評価)。
プエルトリコ(おススメ度:★★★)
日本ではなじみの薄いプエルトリコ、Puerto Rico Commonwealth*の名が示す通り、アメリカの属領/保護領であり、州とは少し違った性質を持ちます。19世紀後半までスペイン自治領であったこともあり第一言語はスペイン語のようですが、旅行で訪れた範囲においては英語も通じました。また、米ドルも使えるためアメリカ人の旅行先として、特にラテン系のアメリカ人にとって人気の旅行先なようです。
*ちなみにcommonwealthというと、ペンシルバニアを含め4州、自ら州自体をcommonwealthと定義する州もありますが、そのcommonwealthとは違った意味合いになります。
まず何より絶妙な異文化感がたまりません。スペインやラテンの陽気な雰囲気がありつつ、スペイン植民地時代からの建物を市街地に多く残し、そのままレストランや博物館となっています。また、英国領バージン諸島のすぐ隣という立地からも分かるように多くの自然が残されていて、どこか熱帯地方の島国に来たような気分にもさせてくれます(インドネシアのバリ島しか知りませんが)。
次に海の透明度です。4泊した内の1泊はメインの島からチャーター便で15分ほどで着くCulebraという離島に行ったのですが、今まで見た海の中で断トツの透明度でした。人口が約2,000人超のとても小さな島で、レストランも5軒くらいしか無いのですが、コテージを借りてビーチでシュノーケリングをして夕焼けを見るという、定年退職後の旅行のようなゆったりした時間を過ごすことが出来ました。ちなみに島では免許無してゴルフカートを借りることが出来、日本語で一緒に楽しめる友人ときたらさぞ楽しかろうと思いを馳せました。ちなみにこのCulebra島、かつてはNATOとアメリカ軍が島民を避難させて軍事訓練をしていたこともあり、現在も地雷探査が未実施のエリアに立ち入り禁止の札が建てられています。皆さんが行かれる際は、この豆知識を存分に披露してください。
最後に、すこし規模感の小さな話になりますが、市街地で電動キックボードが乗れます。バルセロナやマイアミで見たことはあったのですが、初めて乗ってみて、ビーチやレストランとホテルとの往復がこんなにも快適かと驚きました。女性でも簡単に乗れるようで、車の渋滞も避けられるため、多くの観光客が活用していました。
ちなみに私はサッカークラブの2年生に誘われ、何を思ったか春学期の期末テスト開始の直前から旅行にジョインしました。貸し切りのAirbnbにて、5時間以上シュノーケリングをした後に、外人が飲み会をやっている真横で期末テストを受けるている時の感情は容易に想像して頂けるでしょう。
マイアミ(おススメ度:★★☆)
マイアミは日本でも有名な旅行先、説明は不要でしょう。私は寒さが厳しくなってきた11月の中旬と、プエルトリコ旅行の直後の3月頭に2度行きました。
良いところはなにより食事が美味しいところ。魚介が豊富でセレブも集まるため、日本人でも満足できる食事が楽しめます。ビーチにはジムもあり、強面な面々がたむろしていますが、治安もそこまで悪くないように感じます。
★ふたつとした理由ですが、物価が異常に高いところ。ニューヨークやサンフランシスコと同じような感じなのではないでしょうか?特にホテルはシーズン問わず高いようで、きれいなホテルに泊まることが前提の方にはあまりお勧めできません。
ボストン(おススメ度:★★☆)
こちらも説明不要でしょう。ピッツバーグから行くと車で約8時間、飛行機だと約1.5時間と近距離です。有名な大学や企業が多いことと海岸沿いの都市であることから、こちらも食事が美味しいです。2年ほど前にボスキャリで訪れた際は全く良さを理解できませんでしたが、国内旅行先としては冬で無ければ確実に候補に入るべき先でしょう。
本当はもっと説明を書きたい気持ちがあるのですが、知人との食事という名の飲み会が連日ハードでほとんど観光できませんでしたので、おススメの紹介は旅行サイトや現地の大学の皆さんに譲ることとします。
その他ニューヨークやピッツバーグ郊外の観光地に赴きましたが、そちらの説明は別のブログ、もしくは同級生の皆さんにお任せしようと思います。
学校外でサッカーをやる意味について
MBAと全くの関係の無い奇想天外な項目ですが、私は余った時間を活用してよく学校外のコミュニティでサッカーをしており、その意味合いについて少しだけ書こうと思います。
アメリカのスポーツといえばアメフト、野球、アイスホッケー、バスケ、等がメジャーですが、やはり世界的な広がりを受けアメリカでも相応にサッカー人口がいるように思います。特に一定程度の規模の都市であれば南米からの移民が一定数いることもあり、そのような人がサッカー人口を下支えしているようです。また、ピッツバーグは、カーネギーメロンの隣にあるUniversity of Pittsburghという大学が一番大きい大学として有名なのですが、この学校のサッカーチームは過去に22名のプロサッカー選手を輩出している競合だそうです。
話が逸れましたが、ピッツバーグでは冬の間もインドアのサッカー場でフットサルやソサイチのような規模感のサッカーをすることが出来ます。主に平日はpick-upといって個人がサッカー場に集まってゲームをし、週末はそれぞれのサッカー場が主催するリーグ戦が様々なレベルに分けられて開催されています。週に平均して3~4回参加していますが、学業とのバランスもある中で参加しているメリットは主に二つです。
一つ目のメリットは、学校外の友達が出来たり、英語力の向上に危機感が持てること。MBAの学生はみんな優しいので、また授業でも体系的に留学生が話す機会を少なからず作ってくれるので、3カ月くらいたつと英語力が向上しているような錯覚に襲われます。私もそのうちの一人なのですが、地元の人たちと話すとさっぱりです。彼らの中にはパスポートを持っていない人も多く、そもそも相手が英語を話せないという前提がありません。それに加え、つたない英語で話すと無視することも日常茶飯事です。MBA留学は特に学校という枠組みに守られていることが多くありますし、他に英語を話す機会といえばお店でのやり取りだと思いますが、お金を払っている以上最低限のマナーがあるので、このような機会に触れることは良い経験だと言い聞かせ、それを理由に付けてサッカーに行く回数が自然と増えていっています。。。
二つ目は人と違うことをすることで同級生と話す機会が増えること。日本でも海外でも原理は同じで、ちょっと変な人って話しかけてみたくなりますよね(異常に変な人は避けられますが)。私は特に海外が初めてということあり、話しかけてもらうキッカケを作るということに四苦八苦していましたが、この生活スタイルが話のキッカケになり、少しだけ同級生との距離が近くなった気がします。サッカークラブの友達とチームを組んで学外の大会に出るようになったのですが、そのような友達とは食事や飲み会の機会が劇的に増え、初めて留学していることを実感しています。
今回も全く読者となるであろう受験生の役に立たなさそうな内容になってしまいましたが、少しでも受験勉強の隙間の息抜きやこちらでの活動をイメージするきっかけになれば幸いです。在校生にご質問等がございましたら、コンタクトページからお気軽にご連絡下さい。
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