はじめまして、Class of 2025のTWです。私はTepperでのMBA留学が米国初居住であり、家族帯同で生活するにあたって、入学前は無事に過ごせるか大変不安でした。ただ現在、勉学も充実し、家族も大変楽しく生活を過ごせています。
日本では馴染みの少ないPittsburghですが都市と田舎のバランスがよく物価が安く、治安が良い。そして何より勉学に励むために最大限の環境が整えられているTepperの実利的なカリキュラムは本当に素晴らしいです。
HPをご覧になられている方もMBA受験勉強が佳境を迎え、Tepperをご検討され始める方も増える時期かと思います。そこで本記事ではPittsburghやTepperの魅力を少しでもお伝えしたく、1年目前半の学校生活を少しご紹介したいと思います。
出典:Tepper - Year 1の流れ
上図の通り、TepperのYear 1の必修科目と履修時期は予め決められています。基本的にどのように一年目の生活が進むかは毎年決まったフォーマットに則っているため、 1. Mini Term制度 2. Basecamp 3. Mini 1を終えて
の3つのトピックごとに、Tepperの学校生活をそれぞれご紹介します。
1. Mini Term制度
上記の図をご覧になって気づかれたかと思いますが、Tepperの特徴として1年間を前期・後期の2区分ではなく、Mini1/2/3/4と4区分に分けるMini Term制度を採用しています。
各Termで履修する授業については、もちろん中間、期末テスト・レポートや毎週提出が必要なグループワーク等が課されます。前期・後期のカリキュラムより細かく刻んで学ぶintensiveなカリキュラムではありますが、他校のMBAプログラムより多くの科目を履修し、広く深く学ぶことが出来る点がとても魅力だと感じています。
ちなみに少し話は逸れますが、カーネギーメロン大学は演劇学科も全米トップクラスと評されています。この演劇学科の先生がMBA学生にも演劇指導してくれる授業があります。選択科目なのでまだYear 1のMini1/2では受講出来ませんが、演劇学科の生徒と同じ熱量で熱烈な演劇指導してくれる授業はTepperの名物授業の一つです。こんなユニークな授業を受けられる機会はTepperにしかありません!
出典:CMU School of drama - 演劇授業のイメージ
またTerm間には、1週間程度のBreak期間(Experience week/Spring Break)が設けられています(なおWinter Breakは約1ヶ月程度のBreak期間)。この期間は就活のためのTrekに参加したり、家族でナイアガラの滝やフランク・ロイド・ライトの落水荘、少し遠出をしてNYへ旅行したりする学生が多いです。
筆者は入学前に「TepperはBoot Campだ」と伺っていたのですが、まさにその名に恥じないカリキュラムとなっています。ただ上手くメリハリがついて学べるのはとても良い特徴だと入学して改めて感じています。
出典:sidechat - CMUの多忙さが揶揄された投稿 *CMU/Tepperの忙しさは全米でも周知の事実に驚く...。
2. Basecamp(Mini1前の夏季プログラム)
もし皆さんが合格された場合、初学期のMini1が始まる前にBasecamp Orientation Programといった1ヶ月弱のプログラムに参加することになります。International Studentが米国の新生活に上手くトランジションできることを目的とされています。そのため筆者のように、米国生活が初めての学生でも安心して米国およびMBAプログラムに負荷なく移行することが出来ます。
2023年のBasecampは8月初旬から始まり、平日(時には土曜日も)朝から午後まで、入学予定の学生たちと一緒にワークショップやDEI等のレクチャーを受講します。授業後にはソーシャルイベントも多く開催されるため、学生同志で友好を深める機会でもあります。
Tepperの続いての特徴でもあるのですが、一学年のクラスサイズが190名程度のため、非常にタイトなコミュニティーです。総勢190名程度がBasecamp中はホールに集合してプログラムを受講しますが、その様は壮大です(笑)。またBasecamp明けのMini1からはA/B/Cの3セクションに分かれて授業を履修するため、グループワークでも困らないよう、事前に色々な生徒と仲良くなっておくことをお勧めします。
出典:Tepper - Basecampのイメージ
また毎日のプログラムを消化後の時間については自由です。そのため学生同士、ソーシャルアクティビティを楽しんだり、米国就活のために一足早くインターンシップやコーヒーチャットに勤しんだり、時間の使い方は学生によって様々です。
日本人学生の場合、Basecampと並行して生活の立ち上げ(物件探し・契約、銀行口座の開設など)を行なっている方が多い印象です。私もBasecamp期間を現地生活の立ち上げに使いました。
3. Mini 1(8月末〜10月中旬)を終えて
Basecampを終えると、いよいよMini 1が始まります。Class of 2024もClass of 2025も同じカリキュラムだったのですが、Mini 1期間(8月末〜10月中旬)は合計5科目の授業を履修します。米国の大学では4科目の履修でも「今期は授業を頑張って履修するんだね」といった具合ですので、5科目はかなり忙しい部類に入ります。
出典:meme - Mini 1の忙しさを揶揄したインターネットミーム
特にInvestment Banking、Consulting業界を目指す学生はMini 1の時期から、来夏のインターンシップに向けた就活が始まります(なおIT業界は上記業界より少し遅く始まります)。そのため教授も学生が忙しいことを理解しており、coffee chatやinfo sessionなどで欠席した場合でも臨機応変に対応してくれるため、ご安心下さい。筆者も最初は米国大学の授業がどのように進むか不安で一杯のMini 1でしたが、無事に終わり、現在はMini 2に突入しています。
なお使い古された言葉ですが「MBAでの2年間で何をしたいか、予め決めておいた方が良い」を体感する時期でもあります。コンペ、セミナー、ワークショップ、スキルアップ系のイベント等が入学前に想像していたよりも多分に用意されており、どうMBAを過ごすかの濃淡の付け方は学生によって大きく異なります。
ちなみに主観ですが、校風のせいかTepperに来る学生は真面目で実直に取り組む学生が多い印象を受けています。Intensiveなカリキュラムをこなしながら就活を行う学生に対して、企業からの高い信頼感があるのも頷けます。Tepper OB/OGは、少し調べただけでも名だたる企業のExecutiveとして名を連ねていることが分かります。
(例)
- Brian Olsavsky氏 - SVP, Chief Financial Officer at Amazon.com
- David Coulter氏 - former chairman and CEO of Bank of America Corp.
- Dina Dublon氏 - former executive vice president and chief financial officer of JPMorgan Chase & Co.
以上、大学に入学して直ぐの生活の雰囲気でした。Tepperにご興味を持たれた方にとって、何かご参考になれば大変幸いです。
最後にMBA受験がまだまだ大変な時期だと思いますが、季節の変わり目、ご無理なさらずに頑張って下さい。もしご縁あれば是非同窓としてお会い出来ること、Class of 2025一同とても楽しみにしています。長文お読みくださり、ありがとうございました!
P.S. アメリカ人も実は疲れるソーシャルイベント
BasecampもMini 1も放課後、ソーシャルイベントが多く開催されます。私の場合、このソーシャルイベントにて自分の英語力、特に雑談するための語学力のなさを痛感しました(笑)。ただこれは他のインターナショナル学生も同様で、パーティーの隅っこで所在なさげにしているのは日本人だけではないので安心してください(笑)。同じ気質を持つ学友と仲良くなるチャンスだったりもします。
またアメリカ人学生に「なんでそんなに社交的なのか」と聞いた所、「社交の場でどう振る舞うかを学校で訓練してきているだけで、元々社交的なわけではないんだよ。だから実は僕も疲れているよ。」と教えてくれました。この辺りも日米の教育の差を感じる一コマでした。
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